はじめに
みなさんは株やリスク資産の買いと売りの判断はどうしていますか?
20年以上の投資活動を通じて、私が一番やっかいだと思うのは、ひとことで言うと「感情」です。
暴落すると「恐怖」で売りたくなり、上昇相場では「強欲」が出てしまう…。そんな経験、みなさんも一度はあるのではないでしょうか。
投資を長く続けるにはこの「恐怖と強欲」(感情)のコントロールがとても大切だと考えています。
そんな投資家心理を「数値化」したとても便利な指標があります。
・ Fear & Greed Index(恐怖・欲望指数)といいアメリカのCNNが発表しています。
この記事では、40才でサイドFIREを実現した、管理人の松ぼっくりが実践している、Fear & Greed Index × アセットアロケーションを組み合わせた投資手法を公開し、インデックスの積立て投資だけでは物足りない!そんなあなたにぴったりの投資法を紹介します。
>Fear & Greed Indexについて詳しく知りたいかたはこちらの記事もご覧ください。
>【初心者向け】Fear & Greed Indexとは?投資に役立つ入門ガイド
>アセットアロケーションについて詳しく知りたいかたはこちらの記事もご覧ください。
>【初心者向け】アセットアロケーションとは?投資に役立つ入門ガイド
結論:投資家心理を利用して資産を伸ばす
- Fear & Greed Indexとアセットアロケーションを組み合わせることで、インデックスの定額積立てよりもはやく資産増加が狙えます。
- 暴落時の狼狽売りを減らし、ピンチをチャンスに変えるマインドセットを獲得できます。
- 買いと売りの判断にRSIやテクニカルだけではない、もうひとつの指標を取り入れられます。
それでは具体的な手法を紹介します。
※以下記事中では略語を使います。
Fear & Greed Index:F&G Index
アセットアロケーション:アセアロ
具体的な投資手法の手順
手順1:アセアロを3種類決める
まずは、自分自身のアセアロを3パターン用意します。アセアロは奥が深く、投資目的、投資期間(年齢)、リスク許容度、性格に応じて変わります。まずはご自身にとって最も心地よいアセアロを決めてください。ここでは管理人のものを使って説明します。
アセットクラス | 恐怖時 | 通常時 | 強欲時 |
---|---|---|---|
現金(円,ドル) | 5% | 10% | 15% |
株式 | 70% | 65% | 60% |
金 | 12.5% | 12.5% | 12.5% |
暗号資産(BTC) | 12.5% | 12.5% | 12.5% |
- ポイント:恐怖時にリスク資産(株式等)を増やし、強欲時に安定資産(現金等)を増やす
手順2:F&G Indexに応じてアセアロを切り替える

- EXTREME Fear:F&G Indexが15以下になったらアセアロを「恐怖時」へ切替え検討
- EXTREME Greed:F&G Indexが85以上になったらアセアロを「強欲時」へ切替え検討
- 16~84の範囲は中立的と見なしてアセアロを「通常時」に戻すか検討
・ポイント:F&G Indexが閾値を上回ったら(下回ったら)、購入や売却をするかどうか検討を始めます。実際の売買タイミングとは異なりますのでその点はご注意ください。その際に管理人が併用する指標はマイナス5%ルールやRSI、掲示板の書き込み(悲観にあふれているか?強欲に苛まれているか?)なども確認し総合的に判断しています。
これにより、市場が恐怖で支配された時に割安となっている(可能性が高い)リスク資産を増やし、みんなが安心しきって欲が出ている時に割高となっている(ことがある)リスク資産で利益を確定することができます。
またリスク資産は強欲時でも割合を減らすだけであり、全てを売るわけではないため、最高値更新を続けるような相場においても機会損失を最小限に抑えることが可能な設計となっています。
実際のイメージ

例えば2025年4月の関税ショック時にはF&G Indexは 3 まで下がり、その時のSP500は4982.77ptです。こういったタイミングでリスク資産を増やすことができれば資産の増加スピードを加速度的に上げることが期待できます。
※ちなみに管理人はこの投資法を実践し4月の関税ショック時に 4月7日 QQQ(ナスダック連動ETF)を購入することに成功しています。最安値は4月8日で1日ずれましたが、最安値を当てることが目的ではありませんしそも不可能です。しっかりと暴落時にリスク資産を増やせていることが重要と考えています。
注意点
- Fear & Greed Indexはあくまで「指標のひとつ」であり、万能な指標などありません。他の指標と併用して総合的に判断してください。
- 短期的な売買ではなく、長期投資をターゲットに助言しています。
- 資産比率を動かしすぎるとリスクが増すため、調整幅は10%程度に抑えるのがおすすめです。
まとめ
投資家の心理状況を客観的に把握することは非常に重要であり、私は最も重視している指標のひとつに挙げています。本記事の手順でFear & Greed Indexを参考にアセットアロケーションを調整することで、指数インデックスの成長率以上の投資成果が期待できますのでみなさまの投資戦略の参考にしてみてください。
恐怖はチャンス、欲望はリスク。投資感情を活用して、長期的に資産を伸ばしていきましょう。
免責事項
投資に絶対はありません。本記事は情報提供を目的とした解説と手法の公開であり、投資判断は必ず自己責任で行ってください。将来的な利益を約束するものではありませんし、損失を被る可能性もございますが、その責任は一切負いません。
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